鈴鹿川を河口から水源までたどる


鈴鹿川は支川が集まっていったん大きな本川となり四日市市に入って河口近くでまた派川と2本に分かれますが、合わせた川幅は600mほどになります。

さかのぼって鈴鹿市の安楽川と合流するあたりでは200mほどある川幅が、亀山市も関町あたりになると100mほどになります。

加太川と分岐するとさらに細くなり川幅20mほどの渓谷となって1号線と並走します。

高畑山の谷筋のひとつをたどってみます。

源流のひとつにたどりつきました。みなさんののどを潤す水はまずここにあります。

周囲は森林です。
森林に降った雨が土や岩盤にゆっくりしみて、ゆっくりしみ出し、しみ出した水が上から下へと集まって、河川や伏流水となって、みなさんのまちに流れてゆきます。

また、このようなゆっくりしたリズムのおかげで、大雨で急に水が押し寄せることや水不足を防いだり、ろ過されたような澄んだきれいな水を私たちにおすそ分けしてくれたり、します。

高畑山をはじめ源流域の山々は、石英、長石、雲母でできた花崗岩質です。長石の成分が流れ出すことで下流の田畑の実りを支えています。一方で、石英や雲母は裂けるように割れ崩れやすい特徴を持っています。水の通りをよく保ちしかも崩れにくくしているのは、高畑山を覆う緑のダム、森林が大きな役割を果たします。 

 

五感で感じる源流域

急峻な鈴鹿山脈が刻む数々の渓谷は美しく、なかでも石水渓は有名です。石水渓でキャンプやハイキング、渓流釣りをたのしむもよし、仙ヶ岳や野登山などで山歩きも楽しめます。

山が美しいのは何も春の桜や秋の紅葉だけではありません。四季折々、刻々と美しさを変えて楽しみがあります。目に映る緑の風景、鳥の鳴き声、風が木々をはためかす音、光合成で吐き出されたばかりの酸素、ゆったりとした時間・・・、五感でお楽しみください。