森林の保全と利用

 Treasure of KAMEYAMA /// NATURE // WATER /

毎日の水

源流域の山々から鈴鹿川、安楽川、加太川をはじめとする多くの支川が流れ出ていますが、地表を流れる水だけでなく地下を流れる伏流水も豊かです。その水が、亀山市全域の飲み水、生活用水、工業用水を支えており、 

取水       地下水9 箇所、表流水1 箇所、伏流水1 箇所

想定市民需要   49,000人

最大給水量    30,900 m3/日

このように水の需要をまかなっています。

 鈴鹿川・安楽川は「「水質汚濁防止法」の生活環境の保全に関する環境基準における累計指定で最もきれいな水質の類型「AA類型」の指定を受けています。この鈴鹿川、安楽川と加太川は、その最もきれいな水質の類型「AA型」の基準で水質を保っています。

また、中ノ川水系は「B類型」で水質を保っています。

類型の詳しい基準項目

さらに、

鈴鹿川は亀山市だけでなく下流の鈴鹿市・一部四日市市の暮らしも支えながら、

中ノ川は津市の暮らしを支えながら、

最終的には海の水となって海の環境を形成します。

SDGsの目標にもあるように、このような水の豊かさは、まさしく亀山市の源流地域の自然環境の良さの恵みそのものです。

 

源流域とSDGs

亀山市はこのような源流域について、森林では間伐を行い、鉱区禁止地域の指定を受けるなど公益的機能を確保し守る取り組みを行ってきています。

源流域を守るために

近年、源流域に位置する集落では過疎化や少子高齢化が進展し、そこに暮らす人々だけでは、これらの源流域の自然環境と歴史的資源を守っていくことが難しくなっています。そこで亀山市は、平成31年に「亀山市鈴鹿川等源流域の自然環境と歴史的資源を守り継ぐ条例」を制定しました。

 源流協議会市民の皆さんとともに、先人たちが時代を超えて継承してきた自然環境と歴史的資源をかけがえのない財産として守り、次世代に継承していきたいと活動に取り組んでいます。

亀山市「鈴鹿川等源流域の自然環境と歴史的資源を守り継ぐ条例」(平成31年4月施行)


亀山の水と生きものの多様性

水は人間だけでなく生き物も育みます。鈴鹿川など亀山の河川には多様な生きものが暮らしています。

「自分たちが子どもの頃はよう川で遊んだりしたがなあ。」

「いまは子どもが川で遊ぶこともない。川に棲んでいた生き物が、今も棲んでいるのか、川がどの様な状態になっているかがわからない」

という源流域に暮らす市民の方からの声が聞かれます。

そんななか、水生生物を愛する大人と子どもが入り混じり鈴鹿川水系の河川で水生生物調査がありました。

水生生物調査

令和元年に 調査した6つの本川・支川と調査地点

いずれの河川でもオイカワ、カワムツが数多く生息していたそうです。

オイカワ (地方名:ハヨ、シラハエ、アカヒデ)
カワムツ (地方名:モツ、アカモツ)
鈴鹿川など 亀山の河川によくいる魚たち

2019年度 亀山市内河川における水生生物調査報告書

魚の写真、地元で呼ばれている名称なども載っています!

6月から8月にかけてのもっとも暑い時期に観察・調査に参加されたみなさんです。

亀山の自然環境を愛する会

水辺づくりの会 鈴鹿川のうお座

魚と子どものネットワーク

昼生小学校・西小学校の子どもたち、

魚と子どもKidsクラブ、

坂下地区、

亀山市立図書館とよりよい図書館をめざす会

鈴鹿川の源流域には、国が天然記念物指定しているネコギギが生息していて、鈴鹿高校生物部のみなさんが夜間調査も含め詳細な調査をされています。

他にも、絶滅危惧Ⅱ類指定のスナヤツメが見つかったり、田んぼと隣接するところにはドジョウが生息していたり、魚類以外では、アカハライモリやモクズガニ、サワガニなどが見られるそうです。まさしく多様な生物が棲んでいることがわかります。一方で、国内外来種であるギギや、ミシシッピアカミミガメ・オオクチバス等下流は外来生物が入り込んでいるそうです。

あいきょうのある顔ですが国内外来種 ギギ

外来種の生息にも留意しながら、範囲を広げて調査が続くとのことで、亀山の生物の守り人のみなさん、ありがとうございます!